PostPrimeのグロース市場上場が2024年6月20日(木)に決定しました。
本記事では、IPOに関する情報や初値予想をまとめつつ、ユーザー目線での投資戦略について解説します。
・ポストプライムIPO関連の情報まとめ
・PostPrime株式会社のファンダメンタル・リスク分析
本記事の執筆者
この記事を書くぼくは、
PostPrimeリリース初期からのユーザーです。
公式LIVEチャンネル『暗号資産ニュース』のMCも担当しております。
・プライムクリエイター(バッジLv5)
・世界初のPostPrime本の執筆者
PostPrime株式会社のIPOとは?
PostPrimeは2021年9月にリリースしたSNSです。創業者は、投資系YouTuber高橋ダンさん。
PostPrimeとは?
ソーシャルメディアとしてのPostPrime概要について、知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
IPOとは?
IPO(Initial Public Offering、株式公開)は、企業が株式を一般投資家に初めて売り出すことです。IPOを通じて企業は資金を調達し、株式市場に上場します。
IPOのメリットとリスク
- メリット:IPO株は初値が上昇しやすく、短期間で利益を得るチャンスがある
- リスク:初値が期待外れの場合や、上場後の株価変動が激しい場合あり
IPOのプロセス
- 準備:企業は財務状況や事業計画を開示し、証券会社を通じて投資家に株を提供します。
- 申請と承認:証券取引所に上場申請し、審査を受けます。
- 価格決定:需要に基づき、初めての販売価格が決定されます。
- 公開:上場日には株式市場で取引が開始されます。
PostPrimeのIPOのポイントは?
創業者がインフルエンサー(投資系YouTuber)
PostPrime株式会社の特徴は、なんと言ってもCEO高橋ダンさんの知名度でしょう。
投資系というYouTubeではニッチなジャンルで、55万人以上の登録者(2024年5月時点)。yuturaというランキングサイトによると、投資カテゴリではトップ7入り。
また今回のIPO(新規株式公開)というトピックと、投資系のインフルエンサーという親和性を考えると、実際の数字以上に本件の注目度は高まる可能性があります。
注目度が高いからと言って、初値が上がるとは限りませんが、少なくともせっかくIPOしたのに誰にも見向きもされないということは無いかと。一方で、悪い意味で注目を集めるリスクも高いですね。
PostPrimeはスピード上場
KPMGのレポート『2023年のIPO動向について』によると、会社設立から5年以内に上場した企業は66社中たったの7社です。
PostPrimeの会社設立は企業HPによると、2020年9月。設立当初の社名はDKT株式会社でした。
上場予定は2024年6月なので、設立から約3年と9ヶ月での上場となります。
2023年の会社設立後経過年数だと上位4位に入りますね。この位置なら2024年度でもおそらく上位に入るかと思われます。
ほんと驚きのスピード上場です。ニュースリリースを初めてみた時は、正直ぼくは、時期外れのエイプリルフールか何かかと思ったほどw。ダンさんの経営者としての手腕の高さが伺えます。
PostPrime株式会社のIPO初値予想・関連情報
注目度が高いPostPrimeのIPOですが、相場では、『理解できないものに投資してはいけない』とよく言われます。
IPOへの参加を検討してる方は、PostPrimeの強みやリスクについて必ず押さえておきましょう。
PostPrimeをリリース初期から使っている1人のユーザー・投資家として、ポスプラの強みとリスクをまとめてみます。
PostPrime株式会社の強み
- 強み①優秀な企業業績:ファンダメンタル分析
- 強み②強力なコミュニティ:リッチな顧客層
PostPrime株式会社の強み・特徴は上記の2つです。
強み①優秀な企業業績:PostPrimeのファンダメンタル分析
下記の画像は、PostPrime株式会社の主要な業績指標です。
PostPrime株式会社の業績のポイント
- 黄色:売上高が4期通して右肩上がり、高成長
- 緑:自己資本比率65.6%(グロースで50%超えは優秀)
自己資本利益率(ROE)36.6%も高い水準 - 青:営業キャッシュフローと現金の期末残高も高い
👉現金の蓄積に成功している
パッとみてもかなり優秀な業績と言えます。強いて言えばROEの減少傾向が気になりますが、おそらくはAI開発や人材への投資でコストが増加したものかと。
とはいえ、赤字を垂れ流し借金経営でまずは売上を伸ばす企業も多いスタートアップ業界において、ROE36%は十分に優秀と言えます。
今後更なるコスト増加で、ROEやキャッシュが減少してしまうのか?PostPrimeの業績を見極めるポイントの一つになりそうですね。
強み②強力なコミュニティ:リッチな顧客層
PostPrimeはソーシャルプラットフォームです。SNSでは、沢山のユーザを集めることも重要ですが、どんなユーザを集めているかもビジネスにおける大切なポイントです。
ビジネスにおいて、中学生を100人集めるのと、投資家を100人集客するのとでは全く価値が異なります。例えばweb広告の世界でも、投資系はかなり単価が高いです。(FX口座の開設で1万以上とかザラにあり)
PostPrimeのユーザは投資家の割合が非常に高く、実際の数字以上に顧客単価は高いことが推測されます。
ちなみに上記は野村アセットマネジメントが25千人以上を対象にリサーチした、2024年3月時点の投資家の割合です。NISA人気ですが、国内で投資信託や株式を保有している投資家はまだまだ全体の38%程度。
あまり言及されませんが、PostPrimeの隠れた強みの一つは、国内ではまだまだ少数派のマネーリテラシーが高いユーザーを集めて、コミュニティを形成できること。にあるとぼくは考えています。
PostPrime株式会社のリスク
- リスク①カリスマ経営者への依存度:CEO高橋ダンさんの影響力
- リスク②株主の集中リスク:ダンさんからの将来的な売り圧
次にPostPrime株式会社のリスクをまとめます。主に2つです。
リスク①カリスマ経営者への依存度:CEO高橋ダンさんの影響力
PostPrimeではさまざまなクリエイターが活動しているものの、正直CEOである高橋ダンさんへの依存度はまだまだ高いです。
当社全体の収益のうち、同人による SNS「PostPrime」及び「Youtube」当社チャンネルがもたらす当社収益の割合は、2023年5月期において約3割であ り、今後さらなる低減を図っていきたいと考えております。なお、同人が出演しているSNS「PostPrime」におけるチ ャンネルは、当社として運営しているチャンネルであるため、同人に対してロイヤリティの支払いは行っておりませ ん。
出典:新規上場申請のための有価証券報告書 P23
PostPrime株式会社の収益の内、3割はダンさん頼みです。
そしてあまり言及されてませんが、PostPrimeにはダンさんのYouTubeチャンネルの収益も入っています。
つまり、ダンさんのYouTubeチャンネルの視聴率が落ちると、PostPrime株式会社の収益も落ちるという依存関係にあります。
とはいえ、CEOの影響力は、PostPrime収益を入れても全体の3割です。正直ユーザーの肌感だともっと大きな割合を占める印象でした。仮にダンさんのYouTube活動が縮小しても事業継続が即座に難しくなるわけでもなさそうです。
リスク②株主の集中リスク:高橋ダンさんからの将来的な売り圧
PostPrime株式会社の株主構成を見てみると、全体のおよそ88%をダンさんが法人と個人で所有しています。
目論見書の事業リスクの項目にも記載がありますね。
当社株式の流動性について(顕在化可能性:中、影響度:中、顕在化の時期:中期)
当社の流通株式時価総額及び流通株式比率は、東京証券取引所が定める上場維持基準に近接しております。当社は経営方針・経営戦略に従って、売上高及び利益の成長を通じて企業価値を継続的に向上させることで流通株式時価総額の拡大に努める方針であります。また、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加、当社大株主への一部売出し要請等の施策を組み合わせることで、流動性の向上を図っていく方針であります。
出典:新規上場申請のための有価証券報告書 P21
そして昨今、グロース市場の上場維持基準の見直しにおいて、流通株式比率も引き上げが検討されています。
JPXの2024/3/22の検討資料によると、上場維持基準引き上げ後の流通株式比率は25%以上。PostPrime株式会社はいずれ株主分散の必要に迫られる可能性が高そうです。
その場合、最も手っ取り早いのが、保有比率が高いCEOが株式を市場で売りに出すことになりそう。
出人かつ貸株人であるDANTAKAHASHILLC、売出人である高橋ダニエル圭は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の2024年12月16日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びグリーンシューオプションの対象となる当社普通株式を主幹事会社が取得すること等は除く。)等は行わない旨合意しております。
出典:PostPrime有価証券届出書(新規公開時) P9
とはいえ、IPOにはロックアップ期間というものがありまして、上記の通り2024年12月中旬まではCEOからの売り圧はなさそうですね。
このあたり踏まえてどう立ち回るかが、投資家の腕の見せ所になりそうです。
PostPrime株式会社のIPO初値予想・関連情報
で、結局PostPrime株の初値の見通しはどうなの?
てとこですが、そこについては個人よりも、比較サイトの集合知の方が参考になるかと。いくつか代表的なIPO分析サイトをご紹介します。
PostPrime株の初値予想
PostPrime株の初値予想アンケート①
PostPrime株の初値予想アンケート①
IPOの代表的なサイト2つのアンケートですが、いずれも公募価格である450円を割れる票が多いですね。
PostPrime株のストックオプション価格
PostPrimeの従業員などが購入できるストックオプション価格は1株あたり360円です。
さすがにストックオプション価格を下回るのは、従業員の皆様が不憫すぎるので…
仮にアンケートの予想どおりPostPrime株価が公募450円割れした場合、サポートとして意識される価格帯の一つになりそうですね。
PostPrime株のカタリスト(上昇の材料)
PostPrime株式会社の注目が集まりそうなネタって何かないの?
投資用語でいわゆる上昇の材料となりうるカタリスト(触媒)ですが、PostPrimeは夏に大規模なイベントを控えております。
2024年7月14日(日)にPostPrimeイベントを開催予定
PostPrimeは、年に1、2回ミートアップとオンラインの同時イベントを開催しております。
昨年のイベントの様子はこちら、ぼくもPostPrimeアナリスト賞を頂きました。
こちらのイベントでは、毎年PostPrimeの新機能に関する発表が行われております。ここでAIなど大型アップデートがあれば、内容によっては注目を集めるかも知れません。
特に今回は、上場後初のイベントですし、PostPrimeリリース以来3年ぶり2度目のプレスリリースも出ております。
イベントに対する気合いが伺えますね。
まとめ
ということで、PostPrime株式会社のグロース市場IPO決定を記念して関連情報をまとめてみました。
本記事のまとめ
- PostPrime株式会社のグロース市場IPOは2024/6/20
- PostPrimeは2024/7/14に新機能発表予定のイベントあり
- 公募価格450円は割れる予想が多い、ストックオプション価格360円はサポートになるか?
- 株主の集中リスク高橋ダンCEOのロックアップ解除は2024/12/16
ちなみにぼくはIPO投資は専門外なので、IPOでの参加は見送る予定です。
上場後、価格が落ち着いたらセカンダリで入ることを検討しようかと。
上記の情報を整理すると、、7月のイベント前にストックオプション価格を目安に底値を探りつつ、年末までに利確するのが良さそう…?
個人の感想です。売買を推奨するものではございません。
ダンさんがいつも言うように、くれぐれも投資は自己責任で!
関連情報まとめ
公式リンクなど
JPX新規上場会社情報
PostPrime株式会社有価証券届出書
PostPrime株式会社HP
PostPrime株式会社プレスリリースPRTimes
ぼくのPostPrimeプロフィールページはこちらです。
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